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【みんなの大会】ぼくのなつやすみとおっさんの現在 コンテンツ

 
 
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みんなの説
ハンドルネーム:シロ
カード種類:遊戯王
記事タイトル:ぼくのなつやすみとおっさんの現在

中1の夏、初めて遊戯王の大会に友達2人と出た。
クソ暑い日差しに耐え、自転車で片道1時間。
田舎道特有の坂が多く、行くだけでとんでもなく疲れた記憶がある。

そうこうしてたどり着いた店の印象についてだが、正直ほぼ覚えてない。
なんだか狭かったな、くらい
(遊戯王の新弾コーナーでパックがサーチされまくってたのだけははっきり覚えている)。

とりあえず参加の申込みをして、店側が用意したトーナメント表を見た。

友達とはいい感じにバラけていて、当たるとしたら3回戦か決勝くらいだったと思う。
決勝で会おう的なことを友達と言ってたような気がするけど、これは朧げなので存在しない記憶かもしれない。

そして遂に対戦が始まる時が来た。
意気揚々と席に着くと、対戦相手は高校生のお兄さん(当時)だった。
なんか優しい人だったので軽く雑談しつつ、対戦は穏やかに始まった。
ここまでは良かった。

当時中学に上がって初めての夏休み、俺の脳みそは小学生と大差なかった。
トラップはサイクロンで無効化できるし、サイクロンをサイクロンで無効にしたあと砂塵の大竜巻が吹き飛ばす時代を生きていた。

俺は当たり前にお兄さんが発動した魔法を砂塵の大竜巻で消し飛ばそうとした。
当然効果は発動する。
なんだか苦笑されながらカードの説明(破壊と無効の違い)をしてもらった。
常識の崩壊だった。

そこからは常に発動タイミングが合っているかを対戦相手に確認しながら進めるという、
ゲームのチュートリアルみたいなモードに入った。
もう対戦という雰囲気ではなくなっていた。

まあ当然俺の負けという雰囲気のもと進行していたのだが、
その時俺は頑張ってギルファーデーモン(だった気がする)に装備カードをてんこ盛りし攻撃力5000くらいに育成していた。
大型モンスターである。

お兄さんのターン。
お兄さんは何かのカード(忘れた)で俺のギルファーデーモンを奪った。
俺の場にはギルファーデーモンしか居なかったので、お兄さんはそのままダイレクトアタックを仕掛けてきた。

トラップカードが発動した。
マジックシリンダーだった。

お兄さんは苦笑度合いを上げ、小さな声で「これもう勝てない…」的なことをつぶやいた。
お兄さんの予想は正しかった。

優しく正しい遊戯王のルールを教えてくれたお兄さんを、俺は粉砕してしまった。
ちょっと気まずかった(勝った事自体はまあ嬉しかったけど)。

なんだか微妙なテンションのままデュエルは終わり、お互いに苦笑しながらありがとうございましたと言って別れた。
その後の2回戦は嘘みたいにボロ負けした。

友達は2人とも1回戦でボロ負けしてた。
正直大差なかったが、友達を雑魚雑魚煽りながら皆で家路に就いた。

俺がこの大会で得たのは、サイクロンも砂塵の大竜巻も大して強くないということだった。
3積みはやめた。

というか友達と遊んでた遊戯王とは別もの感がすごかった。
これが本当のデュエルか、みたいな。真理の扉。

まあ、なんだかんだで大会自体は楽しめた。
部活の大会みたいなイベント感にワクワクもした。

そんな俺も大人になり、今では更に遊戯王のルールがわからなくなっている。
紙のカードはコレクション目的で集めるようになって、対戦相手が目の前にいることはなくなった。

それでもマスターデュエルで久々にプレイしたり、オリパ引いてみたりして遊んでる。

高校生のお兄さんの代わりにマスターデュエルが発動条件を教えてくれるし、
遊戯王と別れていたシンクロからリンクまでの空白もマスターデュエルが埋めてくれたからおっさんもなんとか着いていけてる。
大体マスターデュエルのおかげ。

こんな感じで、大会に出た頃とは楽しみ方も変わったように思う。
多分大会に出ることはもうない。
だけど当時大会に出ようとするくらいの熱意があったから今もこうして興味持ってるんだろう。
俺と同じようなおじさんは多分いっぱいいる。

こうしてここまで書いてみて思ったけど、これ〇〇説とかじゃない。
ただの自分語りになってる。

趣旨をろくに読まずに始めたのがわかりやすい。

でもおじさんは過去の思い出話を延々語る生き物なのでしかたない。
おじさんは昔出た大会の思い出を語りたがる説というオチでなんとかならんか。